7:友情と友情の狭間……えっ?

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 大我がジト目で言った。駄目だこいつって顔してるけど、付き合うって今もうそんな感じじゃんか。いっつも一緒にいるし。今更だよね。 「付き合ってるみたいなもんでしょ? これからだって変わらないよ」  そう言った途端、グイと手を引っ張られた。 「うおっ?」  倒れ込む俺を両腕でガシッと受け止め、大我はコンクリに尻餅を突いた。 「なっ、なにやってんだよ」 「付き合ってるならキスする」 「え、キスって、え?」  なんで? 大我、俺とキスしたいの? いや、ちょっと意味わかんないぞ。男同士でキスなんかして楽しいのか? って女子としたこともないんだけど。  大我がまた俺をジト目で見た。 「……付き合うってそういうことだろ?」  どーーーーいうことだよーーー。わかんないよーーー。  一気にスポンッ! という音をたてて頭の中が真っ白になった。俺は慌てて散ってしまった思考を手繰り寄せる。  え、えっと……確かに付き合ってるみたいなものって俺は言ったけど、それって一緒にいようって、仲良しでいたいって事で話しているわけで、それがなんでキスとかの話になっちゃう?  パニクってると、大我の両手が俺の頭をガシッと掴んだ。 「たっ」  パッ目の前が暗くなり、塞がれる口。ビックリして目を見開く俺に大我は角度を変えて、何度も口に吸い付いてきた。  唇が当たるとフニフニして、吸い付かれる感触はとっても不思議な感じがした。ただ肌が触れ合うとかそう言う感じじゃなくて、もっとなんか……気持ちも持っていかれるというか……とにかく変……。  男同士でキスしてるって事実より、その感触だけに頭の中が占拠される。大我の手も触れられている俺の頬も熱くて、唇も熱くて、のぼせるような感覚。なんだか重い。数回ゆっくりと瞬きしていた瞼はいつの間にか完全に落ち閉じていた。
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