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「こーへいには今まで色々と助けられたし、なかでも3年前の私が妊娠した時は、ほんと助けられたよね。あの頃はまだ学生だったし、彼は責任放棄するし、親にもなかなか相談できずに途方に暮れてたっけ。そんな時、実際に会ってもいなかった私に対して親身になってくれて、金銭面でも精神面でも助けてくれて、今の私があるのもこーへいのお陰だって思ってるよ」
自分でいうのもアレだけど、僕って相当なお人好しだと思う。
なんでも話し合える仲っていっても、妊娠騒動の時は僕も相当ショックだった。
結果的に中絶ってことになったけど、堕ろす費用の負担として貯金から彼女の口座に10万円振り込んだんだっけ。翌月バイト増やして、あの頃は色々と必死だったな。
彼女が大阪勤務になって、初めて会った時に10万円渡してきたけど、その時はもう受け取る気にもなれなくて、その代わりにUSJと食事をご馳走になったのはいい思い出になってる。
「告白してくれて嬉しいよ。ありがとうね」
その笑顔が見れれば過去のことなんてどうでもいっか。
明日から過ごす時間は、今日までとは違った時間になる未来に胸を躍らせた。
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