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「なんとなく。
正直、母親に言われ続けてきたせいってのが強いけど。」
それでもいいや。
私はちゃんと、それだけはちゃんと、覚えてるから。
「でも、それだけ桃が好きだったことは、はっきり覚えてる。」
「うん。私も、好きだった。颯斗くん。」
私達は、一体、何年越しの恋をしていたのだろう。
あの頃の気持ちが、おままごとのようなものだったとしても、やっぱり恋は恋だったんだと思うんだ。
今の私達がいるのは、あの頃の私達がいたからに違いない。
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