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そうした中で迎えた卒園式。
卒園児の担任としては、初めての卒園式。
正直、もうすでによく知る清瀬家との食事会は私にとって何てことないもので。
もちろん、楽しくて有意義な時間は過ごせたのだけど。
バレンタインの後、作品展を終え、今日まで私の頭の中は、主に卒園式のことが多くを占めていた。
短大卒業以来の袴姿に身を包み、これで子供たちとお別れなんだと思うと、今にも涙が零れそうになる。
今年はたまたま土曜日なので、颯斗の車で幼稚園まで送ってもらった。
颯斗は初めて見る私の袴姿に、色々と声をかけてくれたりしていたけれど、緊張と色々な思いでいっぱいの私は、正直それどころではなかった。
いよいよ、長い一日が始まる。
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