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バイトが入っていたことに気づいたのは、
新幹線の中。
停車した駅で電話して、無理やり休ませてもらった。
こんなことできるんだったら、なんでもっと早くしなかったのか。
自分の馬鹿さ加減に、笑った。
そして帰りの新幹線では、更に馬鹿すぎて、
もう笑えもしなくて、泣いた。
好きだった。
すげー好きだった。
距離を置こうと決めたのは俺だけど、うまくいかなくなる怖さからだった。
あのときの桃が翼先輩とどうこうなってたわけじゃないことだって、ちゃんとわかってた。
だけど、俺がいなくても、桃には支えてくれる奴がいた。
そう思ったら、よくわからなくなった。
とにかく、もう、疲れてたんだと思う。
自分の不甲斐なさに思い悩んで、そばにいない桃のことを考える生活に。
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