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それを見た美馬は、
「すごいですね。」
名刺から目を離さずそう言った。
そんな美馬の姿に、
「そこまで驚いてもらえると何だかうれしいです。今はこういう風にして見てますけど、部屋を暗くして懐中電灯などを名刺に直接当てても見えるので名刺を見たい時はそうして見てください。」
鈴はそう説明した。
それに、
「はい。」
まだ名刺から目を離さずそう返事した美馬。
そんな美馬に、
「もうライト切りますけど良いですか?」
と聞いた。
「あっ、はい。すいません。つい見入ってしまって。」
美馬はそう言いながら慌てて顔を上げた。
「いえ、大丈夫ですよ。そこまで気に入っていただけるとは思いませんでした。」
鈴は『フフフ』と笑いながらペンライトを手に取り、電源を切った。
そして、
「見方はわかりましたか?」
と美馬に確認した。
「はい、大丈夫です。」
美馬の返事を聞いた鈴は、
「それならよかったです。」
そう言って入れ物とペンライト、名刺をカバンに収めた。
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