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そして出したものを片付けている鈴を横目に、
「名刺を落とした時の対処はしているとはいえ完璧ではないので、もし失くしてしまった場合は私か鈴の方へ連絡をお願いします。」
と悠が美馬に頼んだ。
「わかりました。失くさないよう気を付けますがもしも失くしてしまったらすぐに連絡をします。」
美馬が悠の頼みに頷きそう言った後、
「じゃあ、とりあえずシュークリーム食べましょう!あっ、どうぞ美馬さん好きなの取ってください。」
鈴がとびきりの笑顔でそう言った。
それを聞いて、
「へっ?」
本題の話に入ると思い、また緊張してきた美馬は間抜けな声が出てしまった。
「鈴、早く食べたいのはわかりますが…あぁ、もういいです。食べながら話をしましょう。」
悠はうずうずしている鈴を見てあきれた様にそう言うと、
「すいません。さっきからみっともない所ばかりみせてしまって。」
美馬の方を向いて申し訳なさそうに言った。
「ふっ・・・い、いえ大丈夫ですよ。俺、これもらいますね。」
美馬は2人のやり取りに気が抜け、緊張が解れたのか笑みを浮かべて、目の前に置いてあったシュークリームを1つ手に取った。
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