831人が本棚に入れています
本棚に追加
そこではっと我に返った俺はすぐ目の前にあるその子の顔をちゃんと見た瞬間、恥ずかしくなって『ボボボッ』と顔が熱くなりました。
それがばれないように、
「な、なんともない!少しここで休憩してただけ!」
慌てて立ち上がってその子と距離を取りながらそう言いました。
そんな俺を見て、
「よかった。何かあって座ってるのかと思った。」
女の子は安心した様に笑いました。
その笑みを見た瞬間、俺は胸が高鳴りました。
でもそれが何を意味しているのかはその時はわからず、首をかしげている俺に、
「あなたは1人でここにきたの?」
と女の子が聞いてきました。
「う、うん。ばあちゃんの家に夏休みで止まりに来てて、この近くなんだ。君は?」
女の子の急な質問に驚きながらも答えた俺は同じ質問を繰り返しました。
が、
「ふふふ。内緒。」
イタズラを思いついたような笑みを浮かべながら女の子はそう答えました。
そして俺が『答えになってない』と言おうとしたのを止めるように、
「あなたは今、ヒマ?」
と聞いてきました。
最初のコメントを投稿しよう!