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どうしても祖母…いえ、祖母だけではなくほかの人にゆっちゃんの事は言えなかったんです。
言ってしまったらゆっちゃんとは2度と会えないかもしれないという思いがあったんです。
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
美馬はそこまで話した所で、飲み物を手に取り口へと運んだ。
そんな美馬に、
「話はまだ続くと思うんですけど、とりあえずいくつか質問しても良いですか?あっ、飲んでから答えてもらって大丈夫ですから。」
と悠が言った。
その悠の問いに、
「…はい、もう大丈夫です。質問に答えられると良いんですけど。」
美馬は飲み物を飲んでからそう答えた。
それを聞いて、
「では、質問させてもらいますね。その子がどこから来てどこへ帰っていたのかはわかりますか?」
と悠が質問を始めた。
「わかりません。待ち合わせというよりも神社に行けば会えるって感じだったので特に次の日遊ぼうと約束をしていたわけではありませんでした。帰るときはいつも俺が先で、ゆっちゃんは神社で俺を見送ってから帰っていたので、どこへ帰っていたのかもわかりません。」
悠の問いに首を横に振りながら美馬は答えた。
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