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そんな2人に、
「はい!す……ありがとうございます。」
『すいません』と言おうとしたのをやめ、笑みを浮かべてお礼を言った美馬。
そんな美馬を見て、
(もう大丈夫ですかね。)
と悠は心の中で思いながらチラリと鈴の方を見た。
すると鈴も同じことを思っていたのか悠の視線に頷いた。
それを見た後、
「では質問、再開しますね。」
と話を再開した。
「最後に言っていた事ですけど、どうしてほかの人にその子の話をしてしまったらその子が自分の前へ現れなくなると思ったんですか?」
悠がそう聞くと、
「明確な理由はありません。でも、頑なに自分の事を話そうとしない姿を見ているとそんな気がしたんです。」
美馬はそう答えた後、
「あっ、それともう1つ。これも理由はわからないんですけど、ゆっちゃんは神社から離れた場所へは行きたがりませんでした。その事も自分の前から姿を消すかもしれないと思った要因だったと思います。」
ふと思い出したようにそう付け加えた。
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