124人が本棚に入れています
本棚に追加
送られてくるメッセージから、門倉君の気持ちは透けていたけれど。
……なんで今日、このタイミングでこういうことを言っちゃう訳? この人!!
何だか泣きたい気持ちになってくる。
好意を向けられることは、ありがたいことだ。
でも、こんな風に気持ちを打ち明けられても、嬉しくない。
伝えるなら、もっと早く伝えてほしかった。
そうすれば……。
門倉君は、自分を知ってから答えを出してほしいと言った。
その気持ちはよくわかる。
でも…。
それでも、私はもう気付いてしまったんだ。
門倉君を知ろうと知るまいと、関係ない。
門倉君がどんなにいい人であろうが、私の気持ちが動くことはないのだから。
「こいつは…舞は、大切な幼馴染です」
「…」
その言葉に、チクリと胸が痛む。
それは、斎の正直な気持ちだ。
それでも、私は嘘をついてもらいたかったんだろう。
軽いショックを受けている自分を自覚し、そう思った。
最初のコメントを投稿しよう!