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今までに男性と付き合ったことは全く無かった。
キスひとつしたことが無かった。
文学の世界の中で男女の愛を読み漁り、妄想していた。現実には男性と喋るどころか目を合わすことすら恥ずかしくて苦手だった。
メグミは生活感のない雰囲気で、ふわふわと霞を喰って生きているようだった。
漂うように、まるで井上陽水の世界のような、メグミの中に潜む女の業(ごう)や、性(さが)等の扉は塞がれたままだった。
メグミの秘部の貝は誰にも開けられずに、固く閉じたままだった。
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