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「グスッ…グスンっ
教えてあげようか?」
一人言のつもりで放った疑問。
それに答えるかのように突如声が響いた。
「!?誰…?」
誰もいるはずがないと思い込んでいた瑠樹は驚いたように瞳を僅かに見開き、声の聞こえた背後へと振り向いた。
そこには
変人がいた。
そう。変人が。
真っ白な布に身を包んだ露出度の激しい髭モジャなそれはいつか見た漫画の天使か神様のようでもあったが何故か大号泣しているのだ。
それも鼻水だらだらで。
「(うわ…変な人いるじゃん。てか、顔溶けてないか…?)
……えっと、どなたですか?顔溶け…いや、鼻水出てますけど」
見るに耐えなくなった瑠樹はポケットに偶々入っていたハンカチを渡しながら見るに耐えない変人へと問いかける。
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