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俺はまだ、いわゆる埋もれた人材、ってやつなんだと思う。
仲間と肩を並べることも叶わず、俺の能力さえ正当に評価してもらえない。
キョーダイ達は汗まみれになりながら、きっちり仕事をこなし、体を洗って寝る。
毎日その繰り返しだ。
ハッ、朝シャンまで毎日してやがるぜ。とんだ綺麗好きだな!
俺なんかよ、生まれて此の方、シャワーなんて大層なモン浴びた事ねーや。
ハン、キャーキャー騒ぐなよ、お嬢ちゃん。
だって、しゃーねーだろ?
俺は一度も仕事すらしたことねーもんよ!
あー、もう愚痴るのも飽きた!
俺も40代だからな、ソロソロ本気出してやろーかなって思ってんだ!
ん? なんだコラ?
ヒトサマの年齢聞いてヒイてんじゃねーよ。
あー! もうやめてやる!
こんな生活オサラバしてやんよ!
俺だって社会に出ればすんげー役に立つはずなんだよ!
ハ、見てろよ、キョーダイ! ここから出たらバンバン活躍してやるからな! イモ引いてんじゃねーよ!
その日から俺は、今までずっと丸めていた体をくねらせ、社会に出るべく準備運動を始めた。
──フッ
……それが、いけなかったのかな……
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