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望まぬ恩恵
私の目には神様が宿っているんだと誰かが言った。
そんなの嘘だ。
私はいつも布できつく巻かれた目に触れた。
普通の目じゃない、白目が黒に染められ真っ白な瞳。
幼い頃に絵本で見た怪物の目にそっくりだ。
「街の端の協会?」
私は私と関係ない神を信じた。
「そこを管理する人が少し前に亡くなってしまったらしくてね、どうだっていう話がまわってきてるのよ」
だって、きっとその神様は私には何ももたらさない。
「私、やりたい」
いいことも、わるいことも。
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