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「そう言えば名前はなんて言うの?」
「私はマリナ」
ハヤトとマリナは抱き合いながら話に花を咲かせる。
「ハヤトのジョブって何なの?」
「遊び人だよ♪」
「遊び人なのに一人で吸血鬼と戦ってたの?勇者みたい」
「やだなぁ♪モンスターにさらわれる勇者って聞いた事ないだろ?」
ハヤトは笑いながら謙遜する。
そう言えばハヤトに会って以来マリナの中にあったネガティヴな感情がすっかり消えた気がする。
ハヤトのこのような状況下での笑顔は人をネガティヴにさせない気配り、優しさを感じる。
(このまま時が止まってしまえば良いのに…)
囚われの身でありながらマリナはハヤトを前にしてこのように考えてしまっていた。
しかし時は残酷で、タイミングの悪い事にベリアルが吸血城に乗り込み、モンスターの群れと戦い、呪文による攻撃で凄まじい爆音がハヤト達に響いてきたのだ。
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