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街の中にひと際大きな建物が王家のすむ城だ。
真っ白なその豪邸には豪華なタペストリーやシャンデリアなどが飾られている。
そして立派な衣装と口髭を生やした壮年の男がタルタロスを治める王だった。
「勇者ベリアルよ、伝説通りこの地の何処かに魔王が現れたり。お前に武器と資金を手渡す。その武器で魔王ルシフェルを倒して参れ」
ベリアルはタルタロスの王から銅剣と皮の鎧、そして少しばかりの金を手渡される。
(思ったよりチャチいな、しかし俺は勇者だ、武器が無くても魔王なんか倒してみせるさ)
ベリアルはそれを王には面と向かっては言えないものの随分余裕だった。
「畏まりました、このベリアル、魔王ルシフェルなど私の手で見事打ち倒して参りましょう」
ベリアルは深々と王にお辞儀をし、武具と資金を持って城を後にした。
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