東洋から来た遊び人

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ベリアルが城を出て外へと出ようと言う時異国から来たらしい者が子供達に曲を聞かせていた。 おかっぱのツヤのある黒髪、透き通るような白肌、和服と思しき服装、美しい素足をスラリと伸ばしたその姿はベリアルをも魅了させるようだ。 しかし高いプライドと使命感を持つベリアルは意にも介さぬ素振りをして歩く。 子供達はその異国から来た者を慕っていて大人達もその異国の者の容姿と曲に見惚れているようだ。 ベリアルはその者との温度差に胸の奥がつっかかる思いをしたが勇者として立ち止まろうとはしなかった。 そのベリアルのどこと無く儚い何かを感じた異国の人はベリアルに話しかけた。 「ねえそこの勇者さん」 ベリアルは無言のまま振り向く。
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