輪廻転生

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死んだら身体から魂が抜けて宙へ浮かび空の向こうに行くものだと思っていたけれど違った。  死んだ直後は真っ暗だ。  そして霧が晴れたように黒が両脇に押しのけられて光が広がりを見せる。そうして視界はクリアになって目の前に広大無辺な草原が現れた。  風がなびき、草花がそよそよと音を立てて僕の気持ちを穏やかにさせる。まるで死後の世界に来た僕を歓迎するように。 「てゆうか死んでも身体は保ったまんまだ」  でも若干透けてる。重みも感じない。  重さがないのは死を意識させられる。やっぱり僕は死んで魂だけの状態なのか。  しかしまぁ、あっけらかんとしている。  死んだら閻魔大王様に会うと思っていたけれどそんなことは全くないようだ。まぁ、死んだ直後も天使に出迎えられるということもなかったし所詮人間の空想だったんだな。  とりあえず僕は歩いた。  しばらく歩いていると小高い丘があってそこに小さな家が建っていた。  
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