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私が、その店の存在を知ったのは、何とは無しに眺めていたネットの都市伝説ページで、だ。興味本位で暇潰しだった。場所が自宅からさほど離れていない距離だったのも、好奇心を刺激された。
そんなわけで、営業の仕事終わりの平日。この辺りにある店とやらを探してみる事にした。都市伝説の一つだから、眉唾物だ、と店の存在そのものを疑っていたのだ。無ければ無い、で、やっぱりな。と思って終わりにするつもりだった。
しかし、見つけてしまった。
というのも、私自身、どうしてそのような考えに至ったのか不明ながら、辺りを見回しながら歩いていたら、前方に歩いている男性を見つけた。その瞬間。
この男性の後を着いて行けば、店に辿り着く。
と、閃いた。その考えに疑問も持たずに、私は男性の後を着いて行く事にした。そうして、店を見つけた。そこが店だ、と私は信じて疑わなかった。実際、人の出入りがかなりある事も、私の考えを裏付けている。
それからかれこれ数時間、人の出入りを眺めている。眺めながら、私の脳内は想像が繰り広げられていた。正直このような想像は、子ども時代の将来を夢想する時以来かもしれない。それくらい、想像力が働いていた。
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