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お互い、プライベートで密会を繰り返すようになっていた頃には、頭の中は安浦さんで一杯だった。
今思えば、彼との密会があったからこそ、由紀人とのあんな生活も続けられていたんだと思う。
そんな彼に、由紀人とのことを全て話し終える頃には、フロントから届けられたビールジョッキが空になっていた。
「辛かったね。よく頑張ったよ」
「うん。…もう全部忘れたい。二度と思い出したくない」
「! …俺が忘れさせてあげるよ」
彼に手を引かれて、ベッドへ二人で横になる。
「ねぇ… 今日は、たくさん…キスして?」
「そんなこと言って… 俺、今日止まらないよ?」
「…うん、いっぱいして。激しいの、たくさん欲しいの…んッ」
途端に、彼からの激しいキス。抵抗なんて全くせずに、それを全力で受け止める。
小さな水音を立てて繰り返されるそれは、私のスイッチを入れるには十分すぎた。
「ねぇ、明華… もう濡れてるよ? ほら、こんなに…」
「や、ぁ…んんっ…」
「声、我慢しなくていいから… たくさん聞かせてよ?」
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