第1章 昭環43年 嵐の夜……

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   いずれにせよ、再びハイゼットのスキール音が聞こえてきたので俺は安心した。  こんなひどい音を立て乱暴な運転な運転をしていたら、遅かれ早かれ近隣住民から苦情がくるかもしれない。もっとも、この嵐の中で気にする者はいないだろう。いたとしても知ったことではない。 「うるせんだよ!!!糞がっ!!!」  嵐の音と途絶えることのないスキール音に、俺はうんざりしていた。  少しでも落ち着くために、俺はハイライトに火をともした。立ち上る紫煙を見ながら、ゆっくりと吸い込んだ。体中に染み渡るニコチンが枯渇感を癒してくれる。
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