第2章 昭環42年 嵐の夜に……

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 合田は三原を睨みながら意味深に言った。俺たちが計画してること──愚連隊のメンバーを中心とした大規模な脱走計画だった。 「も、もちろんだよ。俺は何でも知ってるからね……」 「だったら話が早い。俺の仲間のところへ行こうや。な?」 「外は嵐だし、お前ら下っ端の意見なんか聞けるわけないだろ?おいっ。俺を誰だと……」  部屋から出たがらない三原を合田は引きずるように何処かへ連れ去った。  正直、乗り気ではなかったが俺は班長に報告することにした。後々、事件にもなって言いがかりを付けられるのは御免被りたいからだ。
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