第2章 昭環42年 嵐の夜に……

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「班長はいますか?」  うちの班長はちょっと頭がおかしい部類の奴で、いったんターゲットにされると身に危険が及ぶ──異常なまでの執着心、そしてターゲットにした部下を徹底的にいじめ抜く陰湿な奴だ。  そして愚連隊の中核メンバーでもあった。 「瀬戸君ね?」  班長は横になって新聞を読んでいた。そのままの態度で答えようと思ったが、こいつの的になるのはゴメンなので、俺は敬礼をして答えた。ここは、ある意味において軍隊のような所でもある。 「はっ!瀬戸であります!」
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