第2章 昭環42年 嵐の夜に……

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 班長はにっこりと微笑んで答えた。 「実は……」 「ちょうど良かった瀬戸君。そうかしこまらなくてもいいのよ。実はちょっと話があるの」 「話……?」  このオカマの班長の長話をまとめるとこうだ。三原に喧嘩を売り半殺し状態で軍需工場のある区画に連れて来いということだった。 「それなら合田がさっき三原を連れて何処かへ行きましたよ」 「……あっ、そう。そうなんだ。丁度いいから瀬戸君も来なさい」  班長に案内された所は愚連隊が陣取っている休憩室で、暗闇の中で図面を広げられていた。
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