第2章 昭環42年 嵐の夜に……

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 嵐の夜、俺は缶詰製造機から次々と放り出される缶詰を拾ってはトロッコの貨車に積み込んでいた。暴風に煽られ缶詰は何処までも転がって行きそうな勢いだった。  その様子を壁の上から監視している憲兵が見たが、その表情は笑っていた。  俺は残りの缶詰が落ちていないことを確認するとトロッコに乗り込み、ゆっくりと漕ぎ始めた。
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