第2章 昭環42年 嵐の夜に……

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「おだまり!私が決めたの。わたしが!何か文句でもあるのかしら?」 「……すいません」  合田は悄気げてしまった。どうやら俺は班長に気に入られてるらしい。嫌われているよりはマシだろうと俺は思った。  班長と合田からうけた説明はこうだ。これから図面の箇所に穴を開けて、貨物列車を強奪して逃走を図るということだった。合田は掘削技師で、この程度の壁ならば2~3時間あれば人が通れるくらいの穴を開けられるらしい。 「そこでね。瀬戸君に頼みがあるんだけど……」
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