第2章 昭環42年 嵐の夜に……

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「せ、瀬戸君。とりあえず今は協力するからね!トロッコを急いで出してちょうだい!!あいつらは化け物なのよおお!!」 「分かってるって!このカマ野郎!!」  俺はトロッコの目一杯の力を振り絞りながらペダルを漕いだ。班長も反対側に周りペダルを漕いだ。  化け物がピョンピョン跳ねながら近寄ってきているのを横目で見ながら、三八式歩兵銃を貨車から取り出し、化け物──数分前までは軍需工場の工員だった──に向けて発砲した。
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