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「え? 間違えたーー!!」
式典講堂で叫ぶりょう。
「全く、慌てて来たと思ったらまさか寝ぼけて式典の日を勘違いしていたとはあなたらしいわね」
呆れ顔の瞳子。
「昨日寝る前に明後日の式典は絶対遅刻しないぞ! って意気込んで寝ました。そして朝起きて時計を見たら式典の時間が始まりそうだったんですよ」
「それで勘違いするのもすごいわね……」
更に呆れて眼鏡で外から目が見えなくなる瞳子。
「早く来てくれた分準備をしてくれる人が増えて助かるよ。人手は足りていないのだから」
「瞳子ったらこんなに朝早くから私達を呼び出すなんて。まだ眠くてよ」
「昨日あなた達がサボって逃げ出さなければこんな事にならなかったのよ。私だって他の準備があるのだから」
「そ、それはほら、人間やりたくない時に無理にやるのはよろしくなくてよ」
「そうそう、やりたい時にやるのが一番ポテンシャルが出るんだよね」
普段の2人からは決して見られない態度を瞳子にはとる。
「それで、私は何からお手伝いをすればいいですか?」
「そうね、そこにある箱をまなかと一緒に持って行って欲しいわ。場所はまなかが知っているから」
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