温もり

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「どんな女性がよろしいですか?顔は、体格は、あなたの思うがままに設定できますよ。 まぁでも性格の方は私では作れませんので今存在している人間の中から魂を引っ張ってきますけどね。難しい話は置いといて、さあ、どのようにいたしますか?」 真咲は今の話で少しだけ理解した。 外見のみは自分が自由に決められるが中身の方は生きている人間の中から自分の要望に似た魂を引っ張ってくるということを。 老人がしようとしていることはまさに夢のようなこと。 魔法使いにしかできない芸当だと真咲は思った。 「僕はどんな人でもいいんです。外見なんてどうでもいいんです。強いて言うならば性格の面で傍にいるだけでいつも温かくなるようなそんな人を。 あなたが僕に会うと思った人を作ってください。お願いします。」 「んー、要望がほとんどない中作るのは難しいですがやってみますね。 今は十四時五十分なので、十五時から七日間、今日が四月七日なのでリミットは四月十四日の十五時まで。 そこで夢の時間は終了ですのでご了承下さい。では少々お待ちください。」 老人はそう言うと店の奥に消えていった。 真咲は一息ついて天井を仰いだ。 ーーこれは夢なのか。現実ではありえないことばかり起きている。十分だけでも頭を冷やそう。 真咲は机に突っ伏して目を閉じた。
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