隣で

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そして、ナチがいた。 私は、諦めた。 何度も何度も諦めた。 でも、もう諦めない。 ちゃんとナチの言葉を聞かなきゃいけない。 携帯の電源をつけると、一通のメールが届いていた。 それはナチからで、放課後開けておいてほしい。教室で待ってる。 ただそれだけかかれていた。 苦手なメールを頑張って使ってくれている。 こういう優しさも見落として、私はナチのことを見えないふりしてた。 全力で学校に向かう。 いつもは辛くて息が切れる階段も、足にバネがついたみたいに飛び越えて。 教室のドアをこれでもかっていうくらい強く開けた。
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