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椅子を引いて立ち上がったナチ。
私のところまで歩いてきてぎゅっと強く抱きしめた。
息ができなくなるくらい、強く強く抱きしめた。
私も、そっと手をナチの背中にまわして体温を共有するように抱きしめた。
ふと、金属がこすれる音が聞こえた。
「間にあった。やっと、渡せる。」
そう言って私から離れたナチは、いつものふんわりした笑顔で。
「お誕生日おめでとう、ユキ。」
そう呟いたんだ。
首元に違和感を感じて目をやる。
その正体を知った瞬間、目を見開いた。
そして、ナチの今までの行動の真意を知ることができた。
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