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「え、私乱暴されるの?」
「するわけないよ!ただの予約。」
「予約?」
「ユキを予約しに来た。待っててくれる?いつか向かえに行く日まで。」
「それって、プロポーズ?」
「んー、仮の。ね?」
そう答える那智がおかしくて、愛おしくて。
ふたりで笑いあった。
言葉は陳腐で。
伝えたいことは、全てその人を見れば分かって。
言葉は、必要ない。
ナチさえいてくれれば、私は何でも乗り越えられる、変わっていける。
そう確信した16歳の冬。
この約束を忘れないよう、私達は誓いのキスをした。
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