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「ぅんっ…」
座ると同時に唇が重ねられた。
直ぐに離れたけれど……なに?
「夢ではありません。昨夜、僕が君を好きだと言ったことも。こうして互いの唇を重ねた事も…」
そう言って、また重ねられる唇は今度は深く深く……
けれどいきなり、離れてしまった。
「はぁ…駄目だ。自分の理性をコントロール出来ないなんて。自分の未熟さに失望する。」
いや、課長…そのへこみ方、普通しないよ?
侍か?ならば切腹か?
「課長…、そんな言い方、やめてください。私は嬉しさでいっぱいです。雲の上の存在だった憧れの人と思いが通じ合い、こうして朝を迎え一緒にいるというのに。」
「桃原さん…。」
「だっていつだって冷静沈着な課長が理性を保てないなんて、嬉しいじゃないですか。それって私を異性としてちゃんと意識してくれてるって事ですよね。」
「ええ、もちろん。自分の気持ちに気付いたからには今すぐにでも確かめたい。」
えっ、確かめたい?確か言ってたよね、そんな事。目の前で妖艶な笑みを浮かべる課長。なんか、雲行き怪しい?
「言いましたよね?僕は体の相性も重視したいと。今から確かめさせて頂いても?」
そう言いながら距離をぐんぐん縮め課長が私の体をぽんと押すとそのままソファに倒れてしまった。
そのまま課長が覆いかぶさってきて首元に顔を埋めてくる。
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