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乱れた衣服を整えながらやたらと広いリビングを見回す。
ソファに転がる自分の鞄を見つけ玄関先に向かう。
「待ってください。」
課長も後から追ってきたけど、今は何も話す気にもならない。
私だって課長と過ごす甘い時間を楽しみにしてた。
私の全てを課長のものにして欲しかった。
だからこそ…
勝負下着くらいは身に着けーーー
ん?
何これ?
顔も洗ってないしタクシー呼んで帰ろうとスマホを探して鞄に手を突っ込んだら、中に見慣れない小袋が入っている事に気付いた。
「あっ…」
「どうかしましたか?」
パジャマ姿の課長が不思議そうな顔で聞いてくる。
一瞬、パジャマ姿の激レア課長をスマホに収めるべきか悩む。
が、今はそれよりも…
思い出した事があった。
そう、それはこの小袋のこと。
酔ってて断片的にしか覚えてないけれど、雉原さんが来ても暫くみんなからの質問攻めは止まらなくて、
それで気付けば結構、飲んでたんだよね。
そしたら雉原さんに引っ張られ店から出るとこの小袋を持たされ
「いい?後は私が引き受けたからあんたはこれ持って三鬼の所に行きな。分かった?三鬼のところだよ?」
と言われながらタクシーに押しこまれたんだよ。
言われるままここに来て…っで、この小袋って何が入ってるの?
玄関先にてそっと開けてみる。
えっ…。
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