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食欲がないかと思ったら、急に1つの物だけを食べ続けたり、 そんなに食べて大丈夫かなって思って見ていたら、やっぱりその後トイレで吐いていたり、 青くなってぐったり横になって、 「うぅー吐きそう」 っつって、気持ち悪そうに唸っていたり、 とにかく毎晩、気が気じゃないほど心配した。 それでも、妻は正社員として働いているから、 「まだ後任だって決まっていないし、引き継ぎだってしてないのに、悪阻で休むなんてできない」 と、言って一度も悪阻のせいで具合が悪くても意地でも休まなかったから、女性って本当に強いなって思った。 事務職とは言え、身体を動かす仕事ではなくても、吐き気とめまいと戦いながら仕事をこなしていくのは、想像するだけで大変な思いをしてるんじゃないかって、心配だった。 だからこそ、帰宅してからは夜だけでも、休めるように、先に休んでてもらうようにして、俺は何も出来ない、見守る事だけだった。 それから、しばらくして、 長かった悪阻生活から、解消された妻は、明らかに態度が変わった。
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