scene.12

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卒業も間近に迫る、二月のとある日。 その日は、世間一般的にはこの月のメインイベントとなっている日だった。 「舞~、はい!」 杏奈が私のところへやってきて、可愛い包みを手渡す。 私はそれを受け取り、杏奈に小さな箱を渡した。 「ありがとう!」 お互いの声が重なる。 「今年はどんなのかなぁ~」 杏奈はニコニコしながら、その場でラッピングを丁寧にはがしていった。 箱の中から出てきたのは、コロンとした四角いチョコレート。 「美味しそう!」 「こっちも可愛い!」 私も杏奈からもらった包みを開けていた。 中に入っていたのは、トリュフチョコ。さすが杏奈、私の好みを熟知している! 二人して、同時にチョコを口に入れる。 「美味し~~!!」
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