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*シュリと子供達と○○○○○*
相変わらず夜のちょこっと散歩は続いています。
近頃は虫の声を聞きながら優雅にお散歩です。
ってか、おかあちゃんはビクビクです。
だって秋ですよ。柿の実なんかも実ってます。
クマがいつ出てもおかしくないんですよ。
多分、シュリの臭いで近付いては来ないとは思うんですけどね。
で、昨夜の事です。
シュリと夜のお散歩で、村の公民館付近へ。
すると公民館の電気が付いてましてね。
中から元気な子供達の騒ぐ声がするんです。
そうです。秋祭りが近いので盆踊りの稽古です。
盆踊りって夏じゃないのか?ってのは置いといて。
シュリはその声に気付いたのか、やけに落ち着きがないんですよ。
それでも宥めながら公民館の向かいの空き地へ。
が、空き地に入った途端にシュリの引っ張る力が急に強くなったんです。
で、その空き地、2方を用水に、一方は田んぼもう一方は道に囲まれてるんです。
シュリはおかあちゃんを引っ張って敷地奥の用水方面へ向かいます。
用水は土手の法面入れれば幅は1.5m程。でも対岸は高さ60cm程の擁壁になってます。
ところがシュリ、何の躊躇いもなくそれを飛び越え、対岸の草むらに突進です。
その途端、野良猫程の塊が草むらから飛び出して来ましたよ。
野良猫程の大きさ、イタチはもう少し小さいです。
鼻に白いラインが見えました。
そうですハクビシンです。
一目散に逃げるハクビシン。追いかけようとするシュリ。
その内、シュリの鳴き声に気付いた子供達が出て来ましたよ。
「シュリ~」
何時もなら遊んで欲しくてシッポ振って近付いて行くんですけどね。
この時ばかりはそうは行きませんでしたよ。
何せシュリは完全に猟犬モードです。最大級に興奮してます。
猫やイタチには、彼処まで興奮しないんですけどね。
やっぱり何か違うの分かるんでしょうか?
逆に、イタチなんかより凶暴なので近づかないで欲しいとおかあちゃんは思うんですけどね。
そんな状態なので子供達に、今は遊べないよって謝りましたよ。
残念そうな子供達には目もくれず、ハクビシンの逃げた方向をズッと見ているシュリ。
背中が語ってましたよ。
『離せ、行かせろ!』
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