2016 夏~秋

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*身近な歴史と島津家* 今日は良い事があったんです。 おかあちゃんは少々興奮ぎみ。 あのですね。今日、魂抜きをしたんですよ。 で、義父が他に用事があったので、私が初めてご住職を迎えに参上した訳ですよ。 其処で初めて気が付いた事が!! 何と、お寺の家紋が○に十。そうです。 島津家の家紋なんですよ。 ご住職が車に乗られたら、早速おかあちゃんの質問開始です。 其処で聞いたお話が歴史好きとしては、涎もの。 ご住職の家系は薩摩島津家の分家筋。 薩摩守 初代島津忠久の次男 忠綱の流れだったんです。 で、忠綱から四代後の子孫が出家して、今のお寺を建立したと言う話。 そして、我が家はその忠綱の家臣であったらしい。 「三百年前までなら、家の過去帳で遡れますよ」 とのお話、俄然ワクワクします。 そしてそして、魂抜きが終わりご住職をお送りついでに、社務所にお邪魔です。 流石に、過去帳を見るのは時間が無かったので次の機会にしましたが… 800年前から受け継がれるご本尊様とご対面。 金箔は僅かに残るのみで漆黒の仏像になっていましたけど、そのお姿は神々しいばかり。 その上、お優しいご住職に甘えて、お寺に眠る最古の仏像も見せて頂きました。 その歴史、なんと1200年!! 国宝指定のお話も以前に来ていたと言う仏像。 ご住職が仰るには、国宝にしてしまうと貸出等の条件がついてしまうので、仏様が家におられなくなる時間が出来るのは本意では無いとお断りされたそう。 そして、その仏様は、あの源頼朝の守り仏だったらしいのです。 考えれば、島津忠久の母は御家人の比企氏の娘とされている。比企の家からは頼朝の乳母も出ている。 その繋がりで、こんな片田舎の寺にあると言われれば、中々に信憑性があるではないか。
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