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その奇妙な店は町外れに建っていた。
錆びれたシャッター通りを抜けると、一目で人が寄り付かない事が分かるような喫茶店。
錆びた看板は、薄れて読めた物ではない。
奇妙な喫茶店には噂が付き物だ。
入ると帰って来れないとか、誰が言い出したのだろうか。
店員はおらず、店長一人で美味いコーヒーを出してくれるとか。
個人的に一番面白いのが、願いが叶う店だという噂。
眉唾物なのは分かる。しかし、どうしようもなく惹かれるのもまた事実。
それに、僕には叶えたい願いがある。
僕は奇妙な喫茶店に向かっていた。
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