0人が本棚に入れています
本棚に追加
「うああああぁぁーー!」
怒りや恐怖、悲しみ。
いろんな感情が将を渦巻いていた。
「無駄、・・・だよ・・・。」
将は手を緩めた。
「君は僕を殺せない。今の君で満足していないから。だからこそ僕が生まれたんだ。僕を殺すことはつまり、自分を諦めるってことなんだよ?」
「そんなことはない。俺が変わればいいだけの話だ!」
「現に、首を締める手が緩まったじゃないか。」
再び俺は首を締める両手に力を入れた。
理由のわからない、涙を流しながら。
「死んでくれ!俺は、俺で生きていく・・・!!」
「・・・その、なみ、だ・・・は何、だ。苦しい、よなぁ!!僕・・・を、殺・・せば!劣等感の塊の・・・今の・・君で、生きて行かなきゃならないんだから!!!」
「う、うあああぁぁーー!!お前は俺じゃない!!」
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・終わった。
もう息をしていなかった。
ははは、やったぞ。
俺の上に乗っている彼を見て嘲笑した。
・・・あれ?
息が、できない・・・。
全身の力が抜け、米田将は暗闇へと墜ちて行った。
最初のコメントを投稿しよう!