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そうして白くて細い指先で俺の頬をひと撫でし、
「なんと、なんと愛いことでしょうっ!!!!」
感極まったといわんばかりの表情でそう声をあげながら、今度は俺の首筋に腕を絡めるようにして飛びついた。
「って、う、うわぁっ!?!?」
ポカンと間抜け面を晒していた俺は、足の踏ん張りなんて効くはずもなく。
そのまま勢いと重力に押しやられるまま、ものの見事に水中へ再び突っ込んでいた。
ガボボボボボ……なんて、口から出ていく空気の泡と、水に広がる美しい金の髪を記憶に刻み。
俺の意識は半強制的にブラックアウトした。
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