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ここは、都内のオフィス街。
古びたビルの一画、ある会社が存在する。
その名も
「サトー電子工業(株)」(以下サトー)
親会社は、あの、超大企業の
「サトー・テクノロジー・カンパニー」
(以下STC)である。
元々はサトーが創業社であったが、
より技術の効率化を図り、
かつ、創業以来の伝統を守るために、
サトーは技術開発の拠点としてSTCを創立、
営業は引き続きサトーが受け持つ形となった。しかし、サトーの営業は大きな功績を生む要素は見当らず(ベータデッキのバージョンアップ等)
反して、STCは社長の指揮の元、技術力は見る見るうちに培っていった。
いつしかSTCは、独自に最新電子機器の開発、販売を開始した。
それに対しサトーは不快感を出したが、STCの売り上げの一部を上納(年貢)することにより、STCの動向を静観することにした。
時は流れ、いつの間にかSTCはサトーを買収(サトーの株主は抗議したが、STCの株をそのまま所有するという条件で、5分で沈静化)
大株主の佐東一族も最初は抵抗したものの、
資産もほとんどない状態で、
しかもSTCの会長職を、
二代目である佐東留蔵(りゅうぞう)
が就任すると言う条件で、サトーの子会社化が決定した。
それに伴い、
今までサトーの社長職に就いていた留蔵に変わって、
留蔵の息子である来留蔵(くるぞう)が就任、
サトーの縮小をよそに、STCは大躍進を続けた。
そして現在、サトーは社員が七名いる。
社長の来留蔵
営業部長の丸橋 (56歳、妻子もち)
開発課長の飯塚 (48歳、強面)
開発課社員の長井(36歳、独身)
営業課社員の倉持(34歳、丸橋の腰ぎんちゃく)
事務課の増井弘美(44歳、赤ツルメガネ、小太り、怜奈の教育係)
事務課の杉下怜奈(22歳、アニメ声)
一応、課はあるが、社長をはじめ、
皆同じ部屋で仕事をしている。
社長の机のみ、入り口から上座に独立してあるものの、
ほかの社員の机は三列と三列で向かい合っている。
もちろん、社内の会話は筒抜けである。
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