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俺、桐谷友牙(キリタニユウガ)は学校が嫌いだ。少し語弊があるな、俺の通う学園──私立武装魔学園が嫌いだ。
なぜなら──
「桐谷!!またお前は遅刻か!!」
...こいつ、鬼山 聡(オニヤマサトシ)がいるからだ。
「お前は何度言えば分かるんだ!あのな、他の学校ならいい、だが...おい!聞いているのか!」
「はい」
俺は今日、10時から登校した。本来は8時登校が当たり前なのだが、たまたま遅刻してしまった。そう、たまたま、俺がここに通うようになって3ヵ月がたった今、既に30回近く遅刻している。ほんと、たまたま。
「もういい、桐谷、席につけ」
「はい」
鬼山の説教も終わり、1番後ろの窓側の席に腰を下ろす。
「お前もよく懲りないよね」
今話しかけてきたのは松橋 幻(マツバシゲン)俺の前の席に座っている。
「うっせー、わざとじゃないから仕方ないだろ」
「こら!松橋と桐谷!俺に殴られたいのか?!」
「「すいません」」
「なら、ちゃんと前を見ろ。えー、ではこれから魔力検査を行う。皆、直に保健室に移動しろ、以上」
言い終えた鬼山は、テレポートでいなくなった。
「うげ、魔力検査かよ」
「松橋って、魔力量低かったよな?」
「低いって言うか、ほぼ無いんじゃね?俺ww」
「自分でそれを言うか」
魔力検査とは、その人の魔力量、属性を測る事が出来る水晶に触れ、その数値を元に自分にあった武装や戦い方を提出してくれるんだが......
「とりあえず、さっさと行こうぜ」
「そうだな......って、なんで俺の肩掴んでんだ?」
「そんなの、テレポート使えないからにきまってんだろ」
「おま、マジかよ...」
「マジだ」
松橋の事がガチで心配になってきた…...
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