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「いや……格好があれなだけなんで」
と菜切も言う。
たしにか気性は悪くなさそうだが、と眺めていると、菜切が言ってきた。
「あれで素直なんで。
顔も悪くないし、女性たちにはマスコットキャラみたいに扱われてます」
なるほど。
「西島くん、さっき羽柴さんがくれたお菓子あるよー」
お茶においでーと、と掃除のおばちゃんが通りがけに声をかけていた。
「ありがとっす。
先生、兄貴、とそこの人たちも一緒にどうっすか?」
と言う俊哉の言葉に、おばちゃんが、こちらを見、
「あら、こりゃまた、二人とも男前だねー」
と豪快に笑う。
捕って食われそうなので、遠慮した。
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