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「……疲れてんのかな……。」
輝は体を伸ばす。それと同時に欠伸も出る。さっさと風呂へ入って今日は寝るかと考えてると…
「お兄ちゃん私のアイス知らないッ!?」
「うおおおッ!?びっくりさせんなノックぐらいしろよ!?」
突然勢いよく扉を開ける、恐らく風呂上がりであろうタオルを首に巻いている唯の姿が。
「あ!またそのライダージュエルばっかりみて!少しは私の事も見て欲しい……」
「は?何?てかアイス?なんの話?」
何やら意味深な言葉が出たような気がしたが輝はそれをスルーしここに来た目的であろうワードにつっこむ。
「はっ!そうだ!私のアイスなくなったの!お兄ちゃん知らない!?」
「いや知らねえよ……なんで人のアイス取ろうとしてまで食おうとすんだよ、とりあえず俺は知らんでー。」
「むー!もっと真剣考えてよ!もう知らない!」
バタンと勢いよく閉められた。
「なんなんだよ……うっかり佐助とか親父が食っちまったとかそういうんじゃ……ん、アイス……?」
その時、輝はアンクのジュエルを見つめた。
仮面ライダーオーズに出てきたグリードの1人、アンクはアイスが大好物だった。
否、初めて味覚を体験したのがアイスでその味が気に入った、と言ったのが正しいが……その事で何か引っかかった。
「………いや、ないないない。そんな本当に仮面ライダーでもねえんだからある訳ねえか。」
そのジュエルから目を背け、輝は立ち上がり部屋を出る。
そこから風呂に入り、部屋に戻り、そのまま眠りについた。
因みに結局、唯のアイスについてリビングのゴミ箱に丁寧にアイスの棒のみの状態で見つかったという。
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