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ーーー同じ頃、近くの路地。
「ってぇ……まさかあの篠原がライダーサモンプレイヤーだったとはな……」
先程子供からジュエルを取ろうとした不良達。
その集団が集まって話し合っていた。
「しかもレア物のジュエルまで持ってて強えとか……ありえねぇ……」
「また出会ったらって考えたら寒気してきた……腕っ節だってかなわねえし……」
「………クソ………!!」
ライダーサモンで負けた方の不良が、その表情には悔しさが残っていた。
ゲームでも勝てず、恐らく喧嘩でも勝てない。悔しい。
なんとか、仕返しをしてやりたいと考えていたが……今の状況じゃ無理であることに気づく。
「このまま終わってたまるかよ……ぜってぇ仕返しをしてやる……!!」
「お、おい、まさかまた喧嘩売る気じゃ…」
「はぁ!?お前やめとけって!また返り討ちにあうのがオチだって!」
「うるせぇ!!不意打ちとかでもいいんだこの際!!」
「ーーーおやおや、中々酷い会話が聞こえるね。」
不良達の側に、ある男が現れた。
「……あ!あんた……」
その不良達……いや、ライダーサモンプレイヤーなら知っている人物。ライダージュエルのセールスマン。皆は『リョウマ』と呼んでいた。
「どうやら、大きな力が欲しいようだね………もし君達がいいのであれば、これをプレゼントしよう。」
リョウマは手に持っていた大きめのアタッシュケースを開く。
ーーーそこには、ライダージュエルと、何やらバックルのようなものがそこに入っていた。
「えッ……これは……!?」
「……ジュエルと……ベルト?」
「……まさかとは思うけど、これで変身できる……とか?」
「はあ!?そんな馬鹿な話が……」
「それが、出来るんですよ。」
瞬間、突然リョウマの体が光り出す。
収まったその先には……『仮面ライダー』が経っていた。
「えぇっ!?」
不良達は驚く。今までテレビの向こう側の存在が今、目の前にいるのだから。
「信じてもらえたかな?どうだい?君達は、これを使う度胸はあるか……」
リョウマは変身を解く。
1人、輝に負けた方の不良がそのバックルを取り出す。
ーーーその顔は、怪しい笑みに包まれていた。
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