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「それに僕、ジュエルのセールスマンやし、ジュエルが彼の元に行きたいって言ってたんや。その声に従って渡しただけやで?」
「………あんたの様な得体のしれない男、よくあの人は側に置いてるわね。」
溜息交じりに、その言葉を吐き捨てる。
「ん?それって褒めとる?」
「………えぇ。そういう事にしておきましょう。」
そんな会話をしていると………
「お、姉ちゃん、こんな所で何してんの~?」
………世間一般で言うところの、チャラ男が1人近づいて来た。
「お、ナンパかい。やっぱりモテるやないの夏樹ちゃ~ん。」
「……やめて、ウンザリしてる所なの。」
どうやらここへ来る前に何回かあった様だ。そして、その男がどうなったのか……想像にお任せする。
「いや可愛いね、どうよこれから俺と遊ばない?」
「………いいえ。遠慮しとく。」
「釣れないな~いいじゃん?」
そう言いながらチャラ男は夏樹の肩に触れる。
「ッ……触らないでッ……!」
その手を、勢いよく肩を振り、解く。
「ッチ……強気だなぁ!俺のこの姿見ても同じ態度で居られんのか?女は黙って従ってりゃいいんだよ!!」
チャラ男はバックルを取り出し、装着しジュエルを装填する。
<Set Up!チェーンジ!仮面ライダー!グリドン!>
<ドングリ・アームズ!Never give up!>
団栗の戦士……グリドンへと姿を変えた。
「………」
夏樹はジュエルを構える。が……
「ええよ夏樹ちゃん。ここは僕に任しとき。」
「自分の問題くらい自分で片付けるわ。」
「ええのええの。こんなのに夏樹ちゃんの可愛い姿が少しでも傷つけられたら、僕………地球の神様に怒られそうだもの。」
「………ッ!!」
地球の神様、その言葉に、彼女は少し驚きを見せる。
「ここは僕に任しときや。何、1ページで終わるから安心しぃ。」
「なっ……誰が1ページで終わる雑魚だゴラァ!!」
グリドンは怒りに任せ、走り出す。
「ーーーやれやれ煩いのぉ。あんたの活躍はここでお仕舞いや。ほんで……僕の格好いい戦闘シーンの始まりや。」
フユキはバックルを装着し、ジュエルを装填する。
「ーーー変身。」
<Set up!チェーンジ!仮面ライダー!サガ!>
<ヘンシン>
フユキの姿は、何処か蛇を思わせるライダー……サガへと姿を変えた。
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