『The Another “Origin”』

25/45
前へ
/45ページ
次へ
サガへとなったフユキは、ジャコーダーロッドを構える。 「オラァッ!!」 グリドンはジャンプし、武器であるドンカチを振り下ろす。 「単純やなぁ……」 が、フユキはそれを軽い立ち回りで避ける。 「何ッ!?」 「フッ!ハッ!セイッ!!」 まるでフェンシングのようにジャコーダーロッドの剣撃をグリドンに浴びせる。 「ヤァッ!!」 「ぐああっ!?」 そして、勢いよく突き出し、グリドンの体を大きく吹き飛ばす。 その後、ジャコーダーロッドをジャコーダービュートにモードチェンジし、まるで鞭の様な武器になる。 「ハッ!!」 その鞭を、相手に巻きつけ……そのまま地面へ叩きつける。 そしてそこから起き上がらせるように引っ張り、一旦鞭を戻し再び鞭による攻撃を行う。 「グッ……エェ……!!」 情けない声が聞こえたが、フエキは御構い無しにまた巻きつけ…… 「ハアッ!!」 そのまま投げ飛ばした。 「どわあああっ!!」 グリドンは転がり落ちる。どんぐりころころという言葉が似合うように。 <Wake up!> ボタンを押し、ベルトにジャコーダーを突き立てる。 引き離した後、構えたジャコーダーに電撃が走り、鞭の部分が光り出す。 夕暮れが、いつの間にか急に夜になり、三日月が見える。 そして頭上には……巨大なキバの紋章が現れていた。 「ひ、ヒイイイイイッ!!」 グリドンは逃げようとする。が…… 「王の判決を言い渡す……なんてね。心配しなくてええよ。別に殺すつもりはないから……ハッ!!」 鞭を放ち、グリドンの体に巻き付ける。 「ギャアアアッ!!」 電撃がグリドンを襲う。 「フッ!!」 フエキは高くジャンプし、回転しながら紋章をくぐる。 そのまま、相手に背中を見せた状態で着地し、ジャコーダービュートを引っ張る。 「グエエエ……!!」 グリドンは宙吊りの状態になる。 そして、フエキは鞭の部分に指を当て。 「ーーー楽になりや。」 下へとなぞる。 その瞬間……叫びとともに、グリドンは爆発した。 『スネーキングデスブレイク』。 そしてそこにいたのは……気を失った男と、壊れたベルトだけであった。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加