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翌日、赤井川高校。
「………。」
帰りのHR後の放課後にて。教室はまだ人がいて活気に満ちてる。
しかし輝はその中で……昨日の事で頭から離れなかった。
いきなり自分の過去を晒された思い。
いきなり見知らぬライダーのジュエルを渡された思い。
怒りと戸惑いが交差した昨日の出来事。
そんな中で、静かにフエキという男から貰ったジュエル……マッハを見つめる。
『もしかしたらこことは違う別の世界では、この世界のライダー、リベルのように、君も、仮面ライダーだったのかもしれないねぇ。』
ーーー何故か、この言葉が離れなかった。
「………別の世界とか、そんなディケイドみてえな話があるかよ。」
そう静かに呟く輝。
「輝、どうしたの?」
その様子を、舞が気になり側に近付く。
「………別に、なんでもねえよ。」
輝はマッハのジュエルをしまい、そう返した。
「珍しいね。昨日までずっとうるさかったのに、何かあったの?
「だからなんでもねえって……」
「嘘、絶対何かあったでしょ?」
「なんでもねえってッ!!」
つい声を荒げてしまう。
それに舞も驚き……周りも、思わず静かになった。
「………悪い………」
我に帰り、謝る輝。
「いや……私こそ、こんなになるなんて思わなかったから……」
「………」
輝は少し黙った後、すぐに鞄を背負い出す。
「輝………?」
「帰る。」
「ちょっ……わっ!!」
輝はすぐに歩き出してしまい、舞は思わず戸惑う
「よお輝!今日は久々にゲーセンでも」
「いかねえ」
「ラリアット痛いッ!?」
近づいて来た信也をラリアットで倒し、そのまま歩き去る。
「輝、待っ………ぅん……ッ!?」
追いかけようとした時、舞に突然頭痛が襲いかかった。
その状態で輝の後ろ姿を見た時………隣に、輝と同じ動きをした、灰色の戦士の姿が一瞬見えたような、気がした。
「ーーー感情の、囁き………。」
無意識のその言葉を呟いた時、ハッと我に帰る舞。
「………なんだったの………今の………?」
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